2025.05.14 野菜別!追肥のやり方

肥料の分類は、主に成分、効き目、使い方の3つがあります。
●成分による分類
有機質肥料は植物や動物由来なもの、化学肥料(無機質肥料)は化学的に合成・生産されたものと考えます。有機質肥料は、施肥後、微生物などが土の中で分解し、効果を表すのに時間を要しますが、効果に持続性があります。短所は、匂いがあるので虫を寄せ付けたりするなど、住宅地の場合は近所への配慮が必要です。化学肥料(無機質肥料)は、効果を発揮するまでの時間が短く、使いやすいものが多いです。持続性は短いので定期的な施肥が必要という特徴があります。
●効き目の分類
速効性肥料は施肥後すぐ効き目が表れますが持続性はありません。緩効性肥料はゆっくりと効き、一定期間効果が持続します。遅効性肥料は長い時間をかけて効果が表れ、持続性があります。有機質肥料はこれにあたります。
●使い方による分類
肥料には、液体肥料もあれば、撒いて使うもの、ポンと置いておくだけの固形肥料など様々な種類があります。
追肥で迷ったら、無機質肥料・速効性肥料・液体肥料を選ぶのがおすすめです。生長過程に使うものなので、スピーディに必要な栄養分を取り込むことができます。有機質肥料がNGなわけではありません。効果が表れるのに時間を要しますが、畑などで地植えをしている場合には有機質肥料が向いている場合もあります。
追肥は、野菜の種類・特徴によって必要とする成分が異なります。基本的に、チッソ、リン酸、カリがバランスよく配合されているものがおすすめです。その上でパッケージに表示されている肥料分比率を参考に、野菜の特性を加味した肥料選びを行いましょう。
例えば、葉を収穫するタイプの野菜には、「葉肥え」させたいのでチッソ分が多い肥料を、実を収穫するタイプの野菜には、「実肥え」させたいのでリン酸が多い肥料を、根っこを収穫するタイプの野菜には、「根肥え」させたいのでカリが多めの肥料をあげます。
どの野菜も根から少し離れた場所に施します。目安は畝であれば端、プランターであれば縁。葉が広がっている下あたりの根の先端を目がけて追肥します。理由は、株元より根の先端のほうが吸収する力が強いからです。複数回施肥する場合は、根の生長に合わせて追肥する場所をずらしていくイメージです。雨の日の施肥は肥料が流れてしまうので避けましょう。また、使用量には要注意。肥料過多になると、濃度障害を起こして根が弱り枯死する可能性があります。使用方法、使用量を守って適切に追肥を行いましょう。
ここからは、家庭菜園でよく栽培する野菜別に、追肥のタイミング・回数、ポイントを紹介していきます。ここでいうタイミングの目安は関東地方を基準にした目安になりますので地域や栽培期間、品種によっては量や回数を調整する必要があります。