社長メッセージ

DXを強力に推進し、
DIYで新市場を拓き、
ホームセンター事業を
さらに進化させる。

未来に向けて新たな挑戦を
繰り広げていくための体制は整った

日本におけるホームセンターの草創期からこの業界をリードしてきた私たちですが、今、大きな変革のときを迎えています。今回、グループの事業会社5社(DCMカーマ、DCMダイキ、DCMホーマック、DCMサンワ、DCMくろがねや)を合併したことも、未来に向けて新たな挑戦を繰り広げていくための布石です。その重大なテーマの一つがD X(※1)。社会にはD Xの大きな波が押し寄せており、これを乗り越えなければ私たちも生き残っていくことはできません。この変革を成し遂げていくために私たちは一致団結し、D X推進に人材などのリソースを集中できる体制を整えました。

そして、私たちの基軸であるホームセンター事業もさらなる進化が求められています。これまで当社は、人々の生活ニーズに応えるあらゆる商品を取り揃えた総合業態を採用し、チェーンストア理論のもとで店舗数を拡大し、一店舗あたりの面積を巨大にするスーパーストア化で競争を勝ち抜いてきました。しかし、同じ市場に家電量販店やドラッグストア、さらにはEC業界などの強力なライバルが台頭し、競争がますます激しくなっています。そこで私たちは“D I Y”(※2)をキーワードに、新たな市場を創造していきたいと考えています。

(※1)デジタルトランスフォーメーション。デジタル技術を活用し既存のビジネスモデルを変革すること。
(※2)Do It Yourselfの略。くらしを豊かにするために自分で何かを製作したり、修繕したりすること。

デジタルとリアルを組み合わせ、
お客さまにより便利で豊かなくらしを

欧州や米国では、例えば住まいを自分でリフォームするなど、D I Yが文化として根づいています。日本でもこれからD I Yがさらに盛り上がっていくでしょう。というのも、我が国の住宅の新築着工件数は近年減少しており、逆に中古住宅の流通が活発になっています。リーズナブルな中古住宅を取得し、自分のライフスタイルに合わせてD I Yで好きなようにリフォームしたいという人が増えている。さらに昨今のコロナ禍を経て、リモートでの在宅勤務などが当たり前となり、自宅で過ごす時間が増えていることもD I Yへの追い風になっています。こうした社会の変化に合わせて、ますます高まるD I Yニーズにお応えする専門性の高い商品やサービスの提供に力を入れていきたいと考えています。

こうした新しいビジネスを実現する上でも、デジタル技術が大きな武器になります。例えば自社のWebサイト上でD I Yのノウハウを紹介した動画を配信し、オンラインで専門家がアドバイスするなど、お客さまとの新たなコミュニケーションのカタチもつくり出せる。一方、リアルな店舗では、ただモノを売るのではなく、D I Yを学べる場などを設けてお客さまに「体験」を提供していくことが重要になっていく。さらに言えば、自宅で料理をつくることも、住まいを掃除することも大きく捉えればD I Yであり、お客さまの生活のあらゆるシーンで私たちは専門性を発揮していきたい。こうして「デジタル」と「リアル」を組み合わせて、お客さまのくらしの全てを便利で豊かにしていく。それが、私たちがこれからチャレンジしたい最大のテーマです。

どんな人材にも活躍の場がある。
やりたいことができるチャンスも豊富

全国に670以上店舗を展開している私たちは、地域のお客さまのくらしに必要なモノを提供する生活インフラとしての役割も担っています。昨今、地方の人口減少が社会課題になっていますが、そうした地域の店舗であっても、チェーンストア理論をさらに究めてきちんと運営できるしくみをつくり、お客さまのくらしを支えることも私たちの使命だと捉えています。

未来に向けて私たちが取り組まなければならないことは多岐に渡っており、だからこそ、多様な能力や経験、志向性を持った人材に集まっていただきたい。マネジメントに長けている人も、クリエイティブに長けている人も、どんな才能や個性を持っている人でも活躍の場があります。私たちは、お客さまのニーズに応えるためなら、新しいことに果敢に挑戦する気概にあふれた会社です。有望なテーマがあれば社内ですぐにプロジェクトが立ち上がり、メンバーを募って議論しながら企画実行しています。現在も100ほどのプロジェクトが進行中。これから入社されるみなさんも、店舗の現場でしばらく経験を積んで当社の事業を理解した後、こうしたプロジェクトにどんどん参加して、ご自身のやりたいことをカタチにしていただきたいと思っています。意欲あるみなさんが参加してくださることを、大いに期待しています。

DCM株式会社 代表取締役社長 石黒 靖規