2019.09.18 「今月のBEST OF THE BEST」~異常気象のなかで身を守る心がまえ
「地震雷火事親父」という古くからのことわざには、私たちの祖先たちが恐れてきた、いろいろな災害の恐ろしさが表されています(一説によると親父というのは「台風」のことだそう)。
しかし災害には、これ以外にも、昔から「洪水」や「日照り」があったことが知られていますし、伝承などにも拠ることができます。そういう意味では、いわゆる近年の異常気象というのは、決して今始まったようなものではないのかも知れません。ただ、やはりここ数年、気温40度にも迫ろうという真夏の猛暑(酷暑)や、台風などに付随しての異常な豪雨は比較的頻繁に生じている印象が強いのも否めません。
インターネット時代、個人撮影の動画などもあり、映像情報がリアルであるためか、そういった災害には地震と同様、全国どこにいても遭遇しかねないという実感や恐怖感が、誰しもあるのではないかと思います。しかし甚大な被害を被った地域の様子を、テレビなどでつぶさに知るたびに、「他人事ではない」「明日は我が身」と震えつつも、どこからどのように備えればいいか途方に暮れてしまうようなところがあります。
いったい具体的にどのような備えが私たちには可能なのでしょう。一緒に検討していってみましょう。
まずは今、自分や家族が暮らしている家、子どもの通っている学校などのある、住まい周辺地域の「ハザードマップ(被害予測地図)」を手に入れることにしましょう。
「ハザードマップ」は、住まいのある市町村が作成し、配布したりホームページで公開したりしています。いずれも確認したことがない場合には、国土交通省の『ハザードマップポータルサイト』https://disaportal.gsi.go.jp/ から調べ、ダウンロードしてみてもいいでしょう。ただ、情報量がとても多く重いので、スマホなどからアクセスするのにはあまり向いていません。注意してください。
さて、「ハザードマップ」から読み取れる、「今、自分や家族が暮らしている家」のある土地の条件とはどのようなものでしょうか。その土地にはどういった来歴があり、リスクを抱えているのでしょうか。そもそもそのことを、知っていましたか?
本来でしたら、そこ(「今、自分や家族が暮らしている家」のある土地)に住むにあたり、また借りたり買ったりして引っ越してくる前に、そういった「リスク」を中心とした十分な情報収集や検討が必要だったはず、ではあります。でも、なかなかそういう意識を持つことも、実際の作業も、簡単ではない様子です。
ただ、このように自治体によって、調査検討の上「ハザードマップ」が作成され、危険性の指摘されていた箇所というのは、実際の災害時にもやはり甚大な被害が生じていることが多く、情報は決して机上の空論ではありません。
「今、自分や家族が暮らしている家」のあるこの土地・場所、生活圏のリスク確認を前もって行い、「もしや」という想定を持っておくこと。その想定のあるなしは、「もしも」の時の判断や行動に大きく影響してきます。どうか「うちは大丈夫」など無根拠に軽んじることなく、「ハザードマップ」を読み込んでおいてください。
このような「今、自分や家族が暮らしている家」のある土地(周辺状況)、という括りのほか、「我が家」そのもののもつリスクにも、同時に考えを及ばせておく必要があります。
平家か二階建てか、木造か鉄筋コンクリート造か、隣家との距離、基礎、地盤。マンションなど集合住宅なら低層か中層か高層か超高層かによっても、災害時に及ぶ影響は大きく異なります。
水が出たら危ないのか、地震の後の停電がネックになるのか、土砂崩れの可能性、また火災の際の避難経路や危険ポイント等々、どういったタイミング、条件下で自宅外への「避難」が必要になるのかの想定をしておきたいところです。
また、近年の猛暑下では既存の設備(扇風機など)だけでは安全な気温に調整できないケースもあり、自宅内(家屋内)での熱中症死なども生じてしまっています。
エアコンの設置がまだで、しかし経済的に可能であるならば、「安全」のためにエアコン設置工事を行っておくというのも、個人でできる防災の一つです。
ただ諸事情でそれが難しい場合、緊急避難的に身を寄せられる場所(知人宅や公共施設など)を確保しておくこともまた大切な命を守る方法です。少しでも余裕のある時に、自分の身に迫る危険をひとつでも無くしておいてください。
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