2018.12.05 家の寒さ対策(寝室やお風呂場、トイレが寒い、窓からすき間風が…)

立地や構造の違いもあるので、必ずしもマンションの全てが温かいわけではないのですが、マンションは集合住宅というだけあって壁越しにある「よその家」が夏の熱気や冬の冷気を結果的に防ぐクッションになってくれています。そのため一戸建てより、冬など温かいと感じる人が多いようです。
その点、一戸建てというのは本当に「いっぽんどっこ」で、外気に触れ放題。基本的に冷気は、そんな「外気」に面した、家の窓ガラス、壁面、天井(屋根)、床(下)などから伝わってくるもの。ですので、身体が慣れるまでは風邪などに十分注意しなければいけませんね。
ランニングコストの高まりはすでにお気づきだと思いますので、まずは寒いから即暖房をきつくするというより、マンション住まいだった頃よりも1枚多く服を着るようにするといった自衛的な対処が現実的です。加えて、これらの「冷気」をなるべく家の中に導き入れないようなくふうを施していきましょう。
日の当たる部屋の気温は、窓を開けていなければ真冬でも20度近くまであがることも。ただ、日の当たらないエリアの気温は限りなく1度や2度といった外気温に近いままであることも、また珍しくありません。おなじ家の中、そんな気温差のある空間を私たちは移動しながら暮らすことになりますが、そのことが身体に及ぼす影響は決して軽視できません。
急激なこの温度変化が血圧の乱降下をもたらし、心疾患や脳血管障害を引き起こす「ヒートショック」は、必ずしも高齢者だけに起こること、気をつけるべきことではなく、さまざまな年代においても注意が必要です。気温差のみならず、足の触れる床や浴室の洗い場、お尻の触れる便座など、極端な冷たさを直接感知してしまわないようなくふうも大切です。
壁よりも薄い窓ガラスは冷気を伝えてしまう大きな「穴」であり、二重に引くカーテンがその断熱の役割を多く担っているものですが、明かり取りにもなっているようなトイレや洗面所、風呂場といった水周りの窓の場合は、カーテン代わりに「断熱シート」を貼り込んでおくのがおすすめです。
窓ガラスに張り込む作業が難しければ、窓の手前に大きめにカットしたものを、押しピンなどで覆っておくだけでも良いでしょう。築年数が経っていて隙間そのものが目視できる場合には、「すき間テープ」や「すき間シール」で冬場だけでもサッシ周りごと覆ってしまう方法もありますよ。
理想を言えば全館暖房、ビル内のオフィスのように、なるべく家中至る所で気温差が生じないようなエアーコンディショニングが可能であればそれに越したことはありません。目標はそんな高みに置き、なるべく近づける方向に対策を施していきましょう。
まず換気がてら、暖房を入れている居室のドアを、定期的に開けて暖気を気温の低い部屋、廊下や水周りなどに逃がすようにしましょう。暖房の稼動中、エアサーキュレーターを併用して天井方面に暖気がたまらないようにし、他のエリアに送るようにするのも一手です。同時に、玄関や勝手口周りに衝立やカーテンを設置してみることも検討してみましょう。
足元からくる冷え対策としては、防水加工済のホットカーペットをキッチンやトイレに常備し、起床時刻前にタイマー通電させておくのもいいでしょう。寝室の場合は暖房がてら就寝前に布団乾燥機や電気敷き毛布を稼動させる(日常的にセッティングしたままにしておく)などといった方法もあります。可能な範囲で、ぜひ取り入れてみてください。