2018.01.10 受験生のための勉強しやすい環境づくりとは?|ズバッと解決!<季節のお悩み相談室>

……おつかれさまです! 受験に立ち向かうお子さん本人が一番大変だとはいえ、裏方で支えるご家族も何かと気をつかい、しんどい時期ですよね。でも、いずれゴールのくる限られた時間です。試験当日、受験生が心も体もベストコンディションといえる状態に持っていけるよう、できることはしてあげたいですね。
ただ、受験前の今は「真冬」。状況は、季節柄ハードモードです。まず、おしなべて低温、関東圏など地域によっては乾燥。ウイルス疾患が蔓延しやすい時期ですし、暖房のしかたひとつで、即体調に響きかねません。
あまり神経質になりすぎるのもよくありませんが、普段の生活の中で引っかかるちょっとした不快感というものを軽視せず、ひとつひとつクリアしていきましょう。
インフルエンザなど、風邪対策一般としての乾燥対策、「加湿」の必要性は近年周知されてきていますが、ともすると「加湿し過ぎる」傾向が気になります。部屋の中の温度、湿度をモニターしないままに加湿することにより、窓辺に結露が多量に発生し、窓枠やカーテン周りでカビが生え、寝具類にもカビが生える(布団の内部で結露が発生)ような事案が若い人の間で多発しているのです。
ホコリ対策のところでも寝具ケアには触れましたが、健康の礎は睡眠なので、カビの有無など、寝具の状態はくれぐれも気をつけてあげてください。加えて、勉強中の部屋内の温度と湿度も、ぜひ客観的にモニターするようにしましょう。温度は比較的体感でもわかりやすいのですが、こと湿度に対しての体感はあてにならないので注意してください。
風邪対策のつもりで湿度を高め過ぎるとカビが生えやすくなり、ダニも増え、アレルギーリスクを高めてしまい、どちらにしても健康を害してしまいます。湿度は高過ぎても低過ぎてもよくありません。温・湿度計を適宜活用することが大切です。
とはいえ、試験本番は家の外で行われます。家を出た後の自分自身の整え方を、少し受験生本人にも伝えておけるといいですね。
まず冬場感じる、えもいわれぬ不快感のひとつに「静電気」があります。何かを触って「パチッ」と感じた瞬間の電圧は想像以上に高く、体にかかるストレスも軽視できません。出先でこまめに「手を洗う」のは、この静電気の放電を促す効用があります。同時に「手に付いたウイルスが鼻や口から侵入する」経路を断つため、有効な風邪対策を兼ねていてオススメです。ただトイレなどに設置されているエアードライヤーの使用は、衛生的にも控えて、持参のハンカチやタオルを使用しましょう。
自分の意のままにならない出先の環境では、マスク着用が空気環境対策として有効です。これは風邪予防というより、鼻や咽喉の乾燥を抑えるなど、空気に関する不快感全般を軽減させるアイテムとして常備しておくといいでしょう。マスクは、出先でのトイレの悪臭や、隣に座った人の口臭や体臭などに惑わされないためにもあると安心です。
また出先では暖房の温度もまちまちであるなど、気温も意のままになりません。個々の衣類での体温調節も大事です。上半身が暑くなるとのぼせやすく、気分も悪くなりがちなので注意したいところ。冷え対策としては、足腰を温めることを第一に考えましょう。また携帯カイロを使用する際には、低温火傷しないように気をつけてから、体に触れさせるようにしましょう。
家庭内でのあれこれは家族と暮らしている以上なくなりはしませんし、「○○のために、皆が我慢している」というのも逆にプレッシャーになりかねませんよね。ですので、本人のみならずご家族にとっても生活しやすい環境、という視点で整えていけるといいのではないかと思います。また「受験」そのものは、子どもが大人になり独り立ちしていくための関門のひとつ。大人として、ゆったり見守ってあげられるといいですね。