2018.03.21 洗濯物干しハンガー、どう選ぶ?|ズバッと解決!<季節のお悩み相談室>

人って案外、他人が洗濯物を干している場面に立ち会うことってありませんよね。でもよく考えてみれば、当然なのかも。他人には見られたくない下着なども干し物には普通にありますから、「洗濯物干し」って一種の「秘め事」なのかもしれません。
最初に身も蓋もないことを申し上げますと、洗濯物(洗剤などを使って水洗いした衣類)は、適切に乾きさえすればどんな干し方、乾かし方をしても別に「間違え」ではないです。もちろん、より干し上がりが美しく、シワにならず、色あせもせず、といったほうが感じはいいかもしれません。
ただ、どんなに美しく仕上がるように干したとしても、乾くまでに余計な時間がかかってしまったり、洗濯そのものに不備があって汚れの落とし残りが多かったりして、干しながら雑菌が繁殖して臭くなってしまった(よくある「部屋干し臭」、モラクセラ菌の発生)なら、そちらのほうが「間違え」です。なぜなら洗濯の主目的とは、「衣類についた汚れを落とし、衣類を清潔に保つこと」だからです。
とはいえ、適切な道具や干し方を採ればその「乾き」の効率も高まるはずですから、主目的をクリアしつつより美しい仕上がりが期待できます。
さて、これらの洗濯物干し(ハンガー)をうまく利用して、ちょっと厄介な洗濯物を干して取り込むコツもご紹介しましょう。
まず、靴下やハンカチなどの小物類は概ね「ピンチハンガー」に干すのに向いています。ある程度数があっても隙間が空きやすいからです。ただ、取り込む際にいちいちピンチを両手で外すのが面倒な向きには、引っ張るだけでピンチが外れ取り込めるタイプの商品がオススメです。ただ引っ張りの際にテンションがかかるので、デリケートな下着やストッキングなどはやはり手を使って丁寧に取り外したほうが無難です。
Tシャツでも高級感のあるニットのようなもの、デリケートなメリヤス地、セーター含めたニットのトップス類は「おしゃれ着用洗剤」で洗い、ごく軽く脱水した後、ネットの上などに「平干し」するのが優等生的正答です。
ただスペースの余裕がないなど諸般の事情でそういう贅沢な干し方はしにくいという場合には、「物干し竿」に脇の下を当てて万歳をするように干すか、「ピンチハンガー」の向かい合うピンチを同様に脇の下を挟んで押さえ、肩や首周りが伸びないように干すのが無難です。裾をピンチで挟んで逆立ちをするように干す方法もありますが、濡れた重みで胴が伸びやすいので注意してください。
「ピンチハンガー」「○連ハンガー」など、洗濯物同士の密度が濃くなりやすい道具では、不用意な干し方をすると乾きにくい(特に部屋干し)傾向があり、いわゆる「部屋干し臭」が発生しやすいので、いかに手早く乾かすかくふうするようにしましょう。
いずれも、真ん中の洗濯物の丈は短いもの、両脇に行くほど丈の長いものに揃え(「アーチ干し」といいます)、真ん中部分に直接風が当たるようにエアサーキュレーターないしは扇風機の風をかけるようにすると効率良く短時間で乾き上がります。花粉時期、梅雨時などは除湿機も併用するといいでしょう。