2018.04.19 【瀧本真奈美さんインタビュー】超人気DIY’er 誕生のヒミツとは?
暮らしニスタ編集部さん
「瀧本真奈美の収納インテリアブログ 楽にお洒落に暮らすコツレシピ」が人気を呼び、地元のテレビ局にレギュラー出演するほか、2017年には3冊目の著書『プチプラグッズでおしゃれに暮らすもの選び』を上梓された瀧本さん。今や女性の憧れ「暮らしニスタ」として活躍する彼女ですが、そのルーツとは?
「思い返せば中学生の頃でしょうか。友人の家に遊びに行った時、おしゃれなお部屋を見て、『家はきれいにするとこんなに変わるんだ!』と、衝撃を受けたことを今でも覚えています」と話す瀧本さん。
これをきっかけに、インテリアに興味を持ち始めたと言います。
「学生時代はお小遣いも限られているので、家にあるものを自分なりにおしゃれに飾ってみたり、季節ごとに模様替えをしたり、家具の配置を変えたりという程度でしたが、空間の見せ方を考えるのはこの頃から好きでした」
「若くして結婚したのですが、当時住んでいたのは築年数の経った社宅。古い感じがどうも我慢できず、『可愛くしたい欲』がムクムクと湧き上がってきました」
この初期衝動が、DIY’erとしての第一歩だったのかもしれません。キッチンの床が昔風だったため、近所のホームセンターでクッションフロアを調達して自分で貼るなど、お部屋の不満を解消するための模様替えを楽しむようになります。
「当時はインターネットが普及しておらず、ネット通販やブログなどない時代ですから、自分の足だけが頼り。雑貨ショップやホームセンターを巡り、日々可愛いものを探していました。そんななかで、可愛くて少しでも安いもの、何より自分が納得できるものを選ぶという基準ができたように思います」
その後、瀧本さんは看護師として社会復帰。家事に子育て、仕事と大忙しの日々を支えたのが、アンティーク雑貨でした。今から10年ほど前、たまたま入ったアンティーク風カフェでそのインテリアに衝撃を受け、「こんな心地のいい空間を我が家にも作りたい」と思うようになったそう。
「古いミシン台を活用したテーブルや、年代物のプリンターズトレーなど、アンティーク雑貨は味があって素敵なのですが、お値段も結構するんですよね…。それでも最初は小さな雑貨を集めはじめ、自宅を購入後は家具もできるだけ安く集めるようになりました」
そんな瀧本さんに、次なる転機がおとずれます。
「娘の結婚が決まり、お金を使うなら娘や将来生まれてくる孫のために使いたいと思うようになったんです」。この心境の変化が、「買う」から「作る」へのターニングポイントになりました。
安く購入した雑貨を自分好みの色に塗ったり、ステンシルをしたり、ヴィンテージ加工を施したりしてアンティーク風に仕上げていく。そのアイデアをブログに載せたところ、これがインテリア好きの女性の間で評判に!
「DIYなどしたことがない素人ですので、ペイントにムラがあったり、ステンシルもきれいに揃ってなかったりするのですが、アンティークならそんな感じがまた良かったりするんですよね」とニッコリ。
コーヒーを使って紙や布を染めたり、食品の缶詰にペイントでサビ加工をしてアンティーク風にリメイクしたり…そんな主婦ならではの発想で次々とアイデアを生み出す瀧本さんの人気はいつしか全国区となり、ブログにとどまらず、インテリア雑誌の表紙を飾るまでになりました。
そして2014年、瀧本さんは自身初となる著書「ナチュラルアンティーク雑貨のある暮らし」を上梓。自宅に施したリメイクやDIYアイデアの数々を、惜しみなく紹介した一冊です。
続いて2016年には「loveryzakkaの100円グッズでかわいい収納アイデア」、2017年には「プチプラグッズでおしゃれに暮らすもの選び」とこれまでに3冊の著書を手がけました。
「どれも自宅をモデルとして紹介しているのですが、3冊ともインテリアのテイストや使っているアイテムが異なっていて、自分の好みや心境の変化を感じます」と懐かしそうに第一作を手に取る瀧本さん。
アイアンなどを取り入れた男前なインテリアでアンティーク感が強かった第一作に比べ、最新作はナチュラルに、より実用性を意識した内容となっています。
「仕事と家事に追われ、心身ともに疲れていた頃、私はお部屋づくりや雑貨のリメイクなどDIYに没頭することで自分自身を取り戻すことができました。妻になり、母になると、どうしても自分のことは後回しになってしまいますが、ママさんたちには、自分の好きなことをする時間を少しでも確保してあげてほしいなと思います」と瀧本さん。
2014年、第1作目の著書を完成させたとき、「インテリア一本でやってみよう!」と一念発起されたそうですが、背中を押してくれたのは、ブログを読んでくれる女性の声だったそう。
「日に日にアクセス数が増えて、『真似してみたい』とコメントを下さるママさんたちの声は、何よりの励みになりました。ですから、これからは恩返しの意味も込めて、日々忙しいママさんたちが無理なくインテリアを楽しめるように、自分の培ってきたものを発信していきたい」と語ってくれました。