2025.10.30 鉢植え柑橘はいつ実る？鉢に植えた3年目の記録

内容協力・画像提供：株式会社プラントデザイン

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2023年5月 植え付け

宮城県は仙台市にあるスタッフの自宅の庭に、大きめのプラ鉢(直径24cm位)4つ。左側から、金柑、レモン（リスボン）、甘夏、柚子と人気の品種がずらり。柑橘系は温暖な気候を好むので、寒い地域では地植えはうまくいかないことが多いと言われています。でも鉢植えだから、地温に直接受ける影響を最小限にできるし、移動や冬の寒さ対策もしやすい。そして東北でも育つのなら、関東やもっと暖かい地域ではきっとうまくいくはず！ということで、栽培スタートです。

一般的に売られている黒いビニールポット植え果樹苗は、接ぎ木1年生苗（接ぎ木して1年ぐらい生産者の所で育ち出荷される苗）が多い。柑橘類は初収穫まで３年以上かかることが多いので、植えてその年には基本実がなりません。
果樹栽培は、気長に成長を楽しむのも醍醐味！初年度は特に剪定もせず、ほぼそのままにしていますが、寒さの厳しい日は室内に鉢を移動したり、または風が直接当たらない所に移動して大きい透明のビニール袋などで覆い、マルチングをしたりして防寒対策を心がけます。

2024年3月末

初めての冬を明けた2年目の春。苗は一回りも二回りも大きくなり、分枝もしっかり成長。
レモンは葉っぱがほぼ落ち、柚子もだいぶスカスカ。でも大丈夫！柑橘類は強いからすぐ生えてきますよ。
一方金柑と甘夏は、葉っぱは黄色味がかかっていますが、冬の寒さにも耐えちゃんと生い茂っています。これからが楽しみですね！

【プロから一言】

真夏と真冬を除いて、月１回程度化成肥料(有機肥料でも可)を与えてください。
梅雨～秋には防虫・殺菌剤散布も忘れずに！

2024年7月

植え付けから2年目の夏。冬越したばかりの時に比べて、目を見張るほどの成長を見せている柑橘たち。
この年は細いわき枝を剪定します。分枝が進み、葉っぱがイキイキとした鮮やかな色。2年目、期待が膨らみます。

【プロから一言】

しっかりと太陽の光を当ててください。元気に育っていきますよ。
水切れ・肥料切れに注意です。

甘夏と金柑に、しっかり実がついていました。ラベルに3年で初収穫とありますが、土が良かったのか苗が良かったのか、2年目にして結実。めでたし！

2024年12月

冬らしくなる12月に突入。金柑と甘夏の実はぷっくり膨らんで、いい色に染まってきました！遠くからでも確認できます。そろそろ初収穫できるかも？

甘夏（2024年12月初旬）

ぷくぷくと大きく育った、明るい黄色の甘夏。スーパーで売っているようなきれいな見た目で、虫にも鳥にもやられていない。もう少し経てば収穫できそうです！
1月に収穫したら１～２か月は貯蔵してから食べると最もおいしくなります。また、すぐに収穫せず木に実らせたまま完熟させる、まろやかな甘みの「木成り甘夏」も選択肢。自宅で栽培しているからこそできる楽しみです。でも今回は初収穫なので、待てずに1月に収穫しました。

金柑（2024年12月末）

年末に近づくにつれ、きれいなオレンジ色になる金柑。様々なアレンジができるし、ビタミンCやビタミンAが多く含まれ、風邪にも良いとか。おせちの縁起物にもなるので、ちゃんと収穫できるのがやはりうれしいですね。

柚子とレモンは、この年では結実せず。果樹では当たり前のこと。引き続きゆっくり成長を楽しみます。

【プロから一言】

実を収穫したら“お礼肥”を忘れずに。木の体力が消耗しているので回復に役立ちます。

2025年10月中旬

金柑は実がなり、何と柚子も無事に結実！
実はこの年の春、柚子だけプラ鉢から直径約30cmの重量のある陶器鉢に鉢替えしています。柚子は背が高く伸び、風で倒れる可能性があったので植え替えました。よりのびのびできたからか、3年目で結実。ありがたいかぎりです。

甘夏は今年は実があまりならなかった。「隔年結果」という性質があり、たくさん実がなる「表年」と実が少ない「裏年」があるので、今年が裏年ですかね。来年はしっかりたくさん実るように、これから管理していきたいです。

レモンは今年も実らず…やはりレモンにとって少し寒いからか？でもまだ3年目なので、来年はそろそろ成りそうです。楽しみが大きくなりますね。