2025.03.14 【家庭菜園】土作り入門

家庭菜園を始めるにあたり、土作りは非常に大切です。良い土は野菜の健やかな成長を支え、美味しい野菜の収穫につながります。 こちらの記事では土作りの重要性と基本的な知識をご紹介します。
良い土の条件となるキーワードについて詳しく見ていきます。
・保水性:適度な水分を保つことができ、排水性がいい土が植物の生育に適しています。乾きやすい土は水枯れを起こしやすくなります。
・通気性:水はけがよく、空気を含んだふかふかの土だと根は新鮮な酸素を吸収することができます。
・保肥性:与えた肥料が水やりや雨ですぐに流れ出てしまうと、土が肥料分を保持することができず、植物の成長に必要な栄養素が失われてしまいます。
適度に有機物を含んだ団粒構造の土は、水はけや通気性がよく根の伸長が活発化するので植物の生育に適しています。
また、pH値(酸度)が適当である事もいい土の条件です。「pH」は土の酸度を示す単位であり、ほとんどの植物がpH5.5~6.5の弱酸性を好みます。 ※アルカリ性や強酸性を好む植物もあります。
団粒構造とその重要性
団粒構造とは、土の粒子が集まって小さな塊となっている状態のことです。
団粒の間に水が入りやすく水もちや排水性、通気性がよく根の伸長が活発化するので植物の生育に適しています。
植物が育ちやすいpH値(酸度)にする
日本の土壌は一般的に酸性寄りであると言われています。石灰を使うことで、酸性寄りの土を中和して植物が育ちやすい弱酸性に調整することができます。
石灰は大きく分けて以下の種類があります。
・消石灰…アルカリ性が強く、速効性があります。水と反応して高熱を発生して根を傷めてしまうため、まいた後は2週間は植物を植え付けしないようにしましょう。
・苦土石灰…マグネシウムを含みます。石灰(カルシウム)と苦土(マグネシウム)のバランスが良く、緩やかに効いて、効果が長続きします。まいた後は1週間は植物を植え付けしないようにしましょう。
・有機石灰・・・カキ殻やホタテの殻、カニ殻などを粉砕したものです。ゆっくりと反応するため、生育障害が起きにくく効果も長続きします。まいてすぐに植え付けできます。
育てる植物によって適したpH値は異なります。石灰を投入する前にpHを測定し、適切な量を施すことが大切です。