2024.05.31 脱水に注意!ペットの暑さ対策について
ペットの1日に必要な水分量はいろいろな考え方や計算方法がありますが、獣医師会発行の資料による計算式では、
・犬: 体重(㎏)の0.75乗 × 132(ml)
・猫: 体重(㎏)の0.75乗 × 70(ml)
となっています。
例えば5㎏の成犬の場合、【5(kg)の0.75乗×132(ml)=441(ml)】が1日必要な水分量の目安となります。この数字は、犬や猫が1日に必要とされるエネルギー量(カロリー量)とほぼ同じです。
しかし、これは「1日に必要な量」であり、フードから摂取する水分も含まれているので「水として飲む量」ではありません。1日に水を飲む量はその日の天候やフードの種類によって大きく変化します。たとえば、ドライフードの水分含有量が約7%~10%に対し、缶詰などのウェットフードの水分含有量は約70%になる場合もあるので、ウェットフードを食べている時は水を飲む量は減ります。そのため、「水を飲む量」のよりわかりやすい目安として、犬は40~60ml/㎏、猫は20~45ml/㎏が正常な範囲だと言われています。
脱水の防止には、ペットが常に水が自由に飲めるような環境作りがとても大事です。 家の中に複数箇所で水飲み場を設置し、中には常にきれいな水を入れて置くようにしましょう。流れる水を飲むのが好きな子や、飲みやすい高さや形でないとなかなか飲まない子、ペットによって好きな水飲みスタイルが異なるので、うちの子に合う水飲み器を選びましょう。
特に食欲が減りやすい夏場では、もう一つ簡単で手っ取り早い水分補給の方法があります。ドライフードからウェットフードに切り替える、あるいはドライフードにスープやジュレをかけるなど、食べ物を通して水分を取る方法です。栄養補給と水分補給が同時にできるので、積極的に取り入れてみましょう。
水分補給をする時、人間用のミネラルウォーターはなるべく避けましょう。マグネシウムなどのミネラルが多く含まれているものもあり、犬や猫に与える場合は注意が必要です。また、水の飲みすぎも要注意です。いつもよりたくさん水を飲んだり、おしっこの量も急に多くなったりする場合、何かの体調異変のサインかもしれないので近くの獣医師に相談しましょう。
① 閉め切った車内や室内
真夏の車内や室内は気温上昇しやすく、日陰でもサンシェードをしていても、容易に30度を超えます。夏の車内でのお留守番は避け、室内でもしっかりエアコンを付けましょう。
② 海辺やキャンプ
日陰が少ない場所で人もペットも楽しく遊んでいると、体の不調に気が付きにくく、体温がいつの間にか危険なレベルに上昇することがあります。
③ 夏のお散歩
夏の昼から午後、気温も高く地表の温度が高いときにお散歩に出ると、地面からの輻射熱で熱くなるだけでなく、肉球がやけどしてしまいます。朝晩の涼しい時に出かけましょう。
④ 直射日光の当たるところ
直射日光の当たるところにケージを置たり、リードをつないだりすると、日陰がない場所では体温が特に上昇しやすい。スーパーの買い物などでペットを外で待機させる時もありますが、夏場は場所に気を付けましょう。