2017.10.12 浴槽の掃除方法!汚れの性質とタイミングを知ってラクラクに!

浴室に限らずどのような場所の汚れでも、汚れは酸性とアルカリ性のふたつの性質に分けられます。それぞれ反対の性質の洗剤を使うことで、汚れが緩んで落ちやすくなります。例えば、酸性の汚れにはアルカリ性の洗剤、アルカリ性の汚れには酸性の洗剤を使うということです。浴室の掃除を例に挙げると、酸性の皮脂汚れにはアルカリ性の性質を持った洗剤を使い、アルカリ性の水アカや石けんカスには酸性の性質を持った洗剤を使うと汚れがよく落ちます。洗剤のpHが強くなればなるほど汚れを落とす効果が上がります。
浴室は酸性の皮脂汚れとアルカリ性の水アカや石けんカスの汚れが入り乱れる場所です。日ごろはどちらの汚れにも対応できるお風呂用の中性洗剤を使う家庭が多いでしょう。しかし、中性洗剤を使っても汚れが落ちないときや頑固な汚れを落としたいときは、汚れに応じて洗剤や掃除のアイテムを使い分けることをおすすめします。身近にある重曹やクエン酸は使い方が簡単で、楽に汚れが落とせます。合わせて使うこともできるので、使い方をチェックしてみましょう。
※『pH』:水溶液の性質(酸性・アルカリ性)をあらわす単位です。
酸性の汚れを落とすためには、アルカリ性の洗剤、重曹、セスキ炭酸ソーダ、酸素系漂白剤などのアルカリ性アイテムを使います。家庭で気軽に使うなら、もともと人体にある安全性の高い重曹がおすすめです。重曹は、炭酸水素ナトリウムやベーキングパウダーとも呼ばれ、掃除以外にもさまざまな場所で活用できます。食品用の重曹は、野菜や果物を洗うときに使ったり、料理に使ったりもできます。重曹は安いので、毎日のお風呂掃除に使っても経済的です。
重曹は粉のまま直接汚れに振りかけて使えます。また、ぬるま湯500mLに重曹小さじ2を溶かしてスプレーボトルに入れると、「重曹スプレー」として使えます。粉の状態や液だれが気になる場所には、重曹ペーストが便利です。重曹ペーストにするには、重曹3に対し水1を加えてよく混ぜて使います。天井や壁面の掃除にも便利です。
重曹はやさしい成分ですがアルカリ性なので、肌が弱い人は反応してしまうことがあります。掃除をするときには、ゴム手袋をすることをおすすめします。また、粉やペーストの状態は研磨効果があるので、強くこすりすぎると浴槽を傷付けてしまうこともあります。こするときはやわらかいスポンジでやさしくこすりましょう。ひのきや大理石などの自然素材の浴槽は変色のおそれがあるので、重曹の使用は控えます。
クエン酸は酸性なので、大理石に使うと溶けてしまいます。鉄製品もサビの原因になるので、使用を控えましょう。また、塩素系の洗剤や漂白剤と混ぜると有毒ガスが発生します。酸性のアイテムと塩素系のものは絶対に一緒に使わないような注意が必要です。
浴槽に残り湯があるときは、一晩かけて汚れを溶かして落とす方法がおすすめです。手間がかかるように感じますが、重曹を残り湯に溶かしてつけおきするだけなので簡単です。浴槽の中に洗面器、手おけ、椅子、浴槽のふた、子どものお風呂用おもちゃなどの細々としたアイテムも一緒につけおきしておくと、同時に汚れを落とせます。家族の誰でもできる簡単な方法なので、掃除をするために最後に入浴したり、家族が入り終わるのを待ったりしなくても良いのがメリットです。
1.残り湯が温かいうちにカップ1杯程度の重曹を入れる
2.よく混ぜて重曹を完全に溶かす
3.一緒につけおきしたい浴室の小物を浴槽に入れる
4.小物に溶かした重曹水が行きわたるように浸したりかき混ぜたりする
5.一晩放置してつけおきする
6.つけおきしていた水を浴槽から抜いてシャワーですすぐ
7.落ちていない汚れがあればスポンジで軽くこする
8.重曹で落としきれなかった水アカや石けんカスがあればクエン酸スプレーを吹きかける
9.クエン酸スプレーをかけた部分をやわらかいスポンジで軽くこすって水で流す