2022.07.15 木材を彫り、削る、組み立て加工に

ノミは、さまざまな木工作業において欠かすことのできない基本的なツールとして、昔から大工や木工職人の間で重宝されてきました。電動工具が普及した今でも、ちょっとした調整や細かい作業にはノミが便利な場合も多々あります。ノミの基本的な使い方を覚えておけば、さまざまなシーンで役に立つでしょう。

ノミは、木製の柄の先端に「穂先」と呼ばれる刃のついた木工作業用の道具です。「穂先」と反対にある、柄の尻には打撃するための金属製の部分「かつら」があり、このかつらを金づちなどで叩くことで木材に対して打撃を伝えて、切削を行います。
主に木材を彫ったり、削ったりする道具であるノミは、木材同士を接合するための組み手加工、ドア丁番を取り付けるときの彫り込み加工などに欠かせません。
組み手加工は、最近では電動工具を使うことが多くなりましたが、取り残しを削って仕上げたり、微調整をするためにはノミが必要です。精度を求められる加工がほとんどですが、ノミを使いこなせるようになると、より本格的な木工へと楽しみが広がります。
ノミには、叩いて使う「叩きノミ」や、手で押して使う「突きノミ」など、加工の目的にあわせて様々な種類があります。
組み手などの製作には刃幅9mm、15mm、24mmあたりが入った叩きノミの「追い入れノミ」基本セットからそろえることをおすすめします。この3本で不足するようになったら、刃幅や刃の形状が異なるものを買い足していくといいでしょう。
ノミは切れ味が命の工具ですから、手入れと保管にも気を使いましょう。作業後は木くずやヤニを布で拭き取り、油を薄く塗ってサビ止めをしておきます。
道具箱へ入れるときには、付属のキャップや厚く折った新聞紙などで、刃先を保護することも忘れないようにしましょう。

ノミの各部紹介

①穂先
刃のついた先端部分です。刃幅の種類は数ミリ違いで様々な種類が用意されています。

②首
穂先と柄をつないでいる金属部分です。

③柄
ノミの握り部分です。金ヅチで叩いた際に衝撃を吸収しやすいよう多くは木材でできています。

④かつら
柄の尻を叩いた際に木でできた柄が割れないよう、後端に取り付けられた鉄製のリングです。

買ったばかりの新品の叩きノミは、かつらが柄を締め付けるように固定されていません。そのまま金づちで叩いて使うと、柄を守る役割を果たしません。使い始める前に、必ずかつらの調整をしてください。

ノミの柄から、かつらを取り外します。抜けにくい場合は、かつらを回しながらフチの部分を少しずつ叩き、かつらを緩めて取り外します。

柄の後端を回しながら金づちで叩いて、木を圧縮します。これを木殺しと言います。

金づちで均等にかつらを叩き、柄の後端が少し出るようにはめ直します。

かつらから出た部分の縁を叩いてつぶし、調整は完了です。これでかつらが柄の部分を守ってくれます。

ノミの刃は、四角い穴を加工しやすいように片刃になっています。線に沿って切り込むときには刃裏を線に向けて垂直に入れ、内側を削り出すときには刃裏を上にして使います。
また、木目に沿った方向に刃を入れるときには軽く、木目を断ち切る方向に刃を入れるときは強く打ち込むことを意識しましょう。
ノミを使った切り欠きを加工の中でも、角材や板材を組み合わせる際に、よく使われるのが相欠き継ぎです。
イスやテーブル、棚、建具など、さまざまなところに使われる十字相欠き継ぎの加工方法をご紹介します。
相欠き継ぎは2つの木材を、それぞれ材料の半分の深さに切り欠いて、それらを組み合わせるのが基本です。
例えば木材の厚みが40mmなら、それぞれを20mmずつ欠いて組み合わせます。組みあわせた際に材料どうしガタつかないよう、正確に切り欠く事が重要です。

正確に墨線を引き2~3mm程度の間隔でノコギリを使い、細かく切り込みを入れます。そしてノミの刃を墨線に合わせ、柄の尻を金づちで叩いて、切り込みを入れた部分を欠き取ります。

欠き取りたい部分をある程度取り除けたら、さらにノミでこのように余分を削り取ります。

ノミだけでこのように正確な切り欠き作業ができました。もう一本の材料も同じように加工します。

はめ込んだ際に、きつい場合はノミで削り、微調整します。正確に加工を行うと材料どうしがぐらつかず、しっかりと固定されます。

追入ノミ 3本組

手仕上げによる丁寧な研ぎを施しました

両口玄能 225G

三重クサビで抜けにくい。最初は平面で打ち、最後の方は凸面で打つと、木材の表面をキズつけにくく、キレイに仕上がります。

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